アマ竜王戦長野県大会       2018年4月8日(日)長野市

長野県将棋情報サイト掲示板 はしふ先生のご投稿からレポートを作成させていただきました。


1回戦 奥村・坂口戦

奥村さんの四間飛車に坂口さんがどのような戦法か楽しみでした。
銀冠から位取りの大模様の展開で坂口さんが少し指し易いのではと思いました。
本当の所は分かりませんが私が居飛車党なのでそう思ったのかも知れません。
中盤以降、奥村さんが駒得して優勢に、坂口さんが勝負手を放ちますが奥村さんは
丁寧に受け切り勝利しました。 


1回戦 田中・柏原戦

柏原さんの三間飛車に田中さんの居飛車穴熊。
今までの実績から田中さんが順当に勝つと予想していましたが中盤以降の局面を見ると
柏原さんが優勢になっています。それでも田中さんの事だから何とか逆転するだろうと
他の戦いを見て戻ってみると柏原さんの必勝の局面になっています。

さすがの田中さんもこれを逆転するのは無理だろうと観戦していると柏原さんは
攻めか受けかの迷いが生じ指し手が定まらず徐々に怪しい局面になってしまいました。
田中さんの考えられない逆転勝ちで将棋の怖さを思い知らされました。
小野沢先生も観戦していて「俺だったら勝っていたな~」と言っていましたが、
今まで小野沢先生の逆転負けを何度も見ていますよ~(笑)


1回戦 佐藤・幡宮戦

佐藤さんは東信代表の常連でその実力は定評があります。幡宮さん中南信予選の
数日前に転勤で長野へ来たそうです。東大卒で将棋部に所属していたのなら相当
強い方なのでしょう。佐藤さんは居飛車党ですが幡宮さんも居飛車党のようです。
相居飛車の戦いで最近、プロでよく指されている雁木系のような戦いです。
最近な何故か矢倉の戦いよりこの戦いが多い気がします。その流れで戦いが進み、
私の棋力ではどちらの形勢がいいのか分からないほどの熱戦でした。

実力者の佐藤さんを破った幡宮さんの実力は本物です。

 


1回戦 倉沢・赤木戦

この戦いもどちらが勝つか楽しみな一戦です。
倉沢さんは予選で4戦全勝の西田新君(高校生)に勝って代表になりました。
私は西田君に負けました・・・関係ないか(笑)
強くなった西田君に終盤競り勝ちし、終盤の粘り強さには定評があります。
本人曰く「終盤張り付いて行くだけです」と謙遜していました。
赤木さんは最近目覚しく実力を上げていますが、何が原因か聞きそびれました(笑)
昔から右玉戦法を得意としており地道にその道を究めて来られたのでしょう。
この戦いも熱戦でどちらが優勢か、形勢判断ができませんでしたが倉沢さんの終盤力
に競り勝った赤木さんは確実に強くなっています。

 


準決勝 赤木・幡宮戦


 決勝進出をかけての一番です。
二人は居飛車党、赤木さんはお得意の右玉に幡宮さんは矢倉から右銀を進出して
模様良く見えました。しかし右玉はカウンターを狙っているのでそう簡単ではありません。
どこで逆転したのか、どの手が悪かったか分かりませんが赤木さんが見事に寄せ切り
強敵を仕留め決勝進出を決めました。お見事!!



準決勝  奥村・田中戦

本命同士の一戦です。
奥村さんの四間飛車に田中さんがどのような戦法で行くか楽しみです。
奥村さんは藤井システムに精通しているのでそう簡単に穴熊に組めません。
田中さんは▲5七銀から▲3六歩、△6二玉に▲3五歩と仕掛けました。
これで戦いの骨格が決まり急戦調の戦いになりました。
居飛車党としてはこれで有利になればそれに越したことはないのですが
そこは百戦錬磨の奥村さん、急戦の対応にもそつがありません。
飛車角交換の派手な戦いになり双方駒の損得がなく互角に見えましたが
田中さん少し劣勢と見たのでしょう、突如飛車切りから駒を捨て寄せに入ります。
一目無理筋に見えましたが奥村玉はとても危険です。
終盤、手順前後が指摘されました。田中さんは銀を打ってから玉を上がると
奥村玉の必至を振りほどくに大変のようでした。
それを逃がしてから駒が足りず奥村さんが熱戦を制しました。


  優勝    奥村龍馬 (上田市)
準優勝   赤木嵩幸 (松本市)
第三位   田中博己 (東御市)
第四位   幡宮慎太郎(諏訪市)