窪田空穂生家将棋教室 学校訪問

2019年7月19日(金)

塩尻市・木曽楢川小学校


緑深い山あいの小学校。

今回は塩尻市の木曽楢川小学校に

石川陽生七段と中座真七段が訪問します。

先生方、ご到着。

あいさつもそこそこに会場の「視聴覚室」へ。


休み時間

休み時間も将棋を指したい人は来ていいよー!と事前にお知らせをしていたので、

児童の皆さんがたくさん視聴覚室に集まってくれました。

プロと指す子、友達と楽しむ子、木曽楢川小学校のみなさんは将棋が好きなんですね。

 


 

日本将棋連盟棋士 石川陽生七段(棋士番号177)

1963年3月5日生まれ 東京都出身

2017年「第29回将棋ペンクラブ大賞・技術部門」において著書『将棋戦型別名局集4 三間飛車名局集』(マイナビ出版)が優秀賞として表彰されました。

2019年5月『升田幸三振り飛車の真髄』(マイナビ出版)上梓。

将棋の普及に力を入れていて、日本各地はもとより海外にも普及に出向いています。

 

長野県では松本市の窪田空穂記念館横の空穂生家で、毎年2度「窪田空穂生家将棋教室」を開いています。空穂教室の開催に合わせて前日に県内各地の小学校への学校訪問を実施しています。


日本将棋連盟棋士 中座真七段(棋士番号219)

1970年2月3日生まれ 北海道稚内市出身 稚内観光大使もされています。

『横歩取り8五飛戦法』を編み出し、1998年「升田幸三賞」受賞。

『横歩取り8五飛戦法』は『中座飛車』とも呼ばれています。

名前がついた戦法はかっこいいですね!

著書に『相掛かりの新常識』(マイナビ出版)2018年

中座の横歩取り』(マイナビ出版)2015年など

 

 

 


3時限目 3年生

3年生の皆さん。静かにプロ棋士の先生がたのご挨拶を聞いています。


棋士による模範対局。

駒の並べ方(大橋流)を学びながら、棋士の醸し出す空気に浸ります。

深々と頭をさげて対局を開始する棋士。

 

棋士の模範対局で使っていただいた盤駒。

すばらしい芸術品です。


おまちかねの指導対局。

この日のために家で練習したという子も!

自分なりにしっかり考えて指す子が多く、石川七段、中座七段が驚いていました。

担任の先生もご指導を受けています。

楽しかった時間はあっという間です。 3年生の皆さんが声をそろえて

「ありがとうございました!」

テレビ松本の取材に答える3年生。楽しかった様子を伝えてくれました。


4時間目 2年生

4時間目は元気でかわいい2年生。

山下教頭先生と楽しくお話しています。

棋士の先生方に元気にご挨拶。

「よろしくおねがいします!」


石川七段の説明ひとつひとつに「おぉ!」と反応する2年生たち。

素直でかわいいみなさんです。模範対局がはじまると、静かに盤を見つめていました。


中座七段「では、対局の前はどう言ってあいさつするんですか?」

こどもたち「こんにちはー!」

 

中座七段「(笑)こんにちは。じゃないですよね。お願いします。です」

こどもたち「おねがいしまーす!」

 

石川七段「この手はいいですね」「よく考えましたね」

棋士に褒められて嬉しそうな子。もう少しだったのに残念だった子。

どの子も真剣に取り組んでいてすごいな、と思いました。

「石川先生、中座先生。また会いに来てください」


給食

視聴覚室からランチルームへの通路。

すてきな小学校、素敵な展示物でわくわくします。

山下教頭先生から「給食、楽しみにしていてくださいね」と聞いているので、棋士の先生方もわくわくしています。

天井が高く広いランチルーム。おしゃれ!

このお部屋はすべてヒノキ材で作られているそうです。

ちなみに、校舎も全て地元の木材を使っているとのこと。あたたかみのある建物のなかで勉強できるのは幸せですね。

今日の献立♪

地元野菜をふんだんに使った給食!すごいごちそう!

そしてほんとにほんとに美味しかったです。

器もなんと本物の木曽漆器。一組のお値段を聞いて飛び上がってしまいました。

「あのね、先生。きのうね、すぐそこに熊が出たんだよ」

「ほんとに!?」

 

児童のみなさんと、その土地ならではのお話をしながらの給食は格別でした。

給食のあと、児童の皆さんのお掃除タイムに休憩中の先生方。

次は5年生。かなり強い子もいると聞いているので作戦会議!?


5時間目 5年生

山下教頭先生から先生方のご紹介。

実は山下先生は、将棋界ではとても有名な先生なんですよ。

模範対局。

2年生も3年生もしっかり見ていたけれど、5年生はさすが。

姿勢もまっすぐ。真剣に先生方の所作を学んでいました。

将棋を指せる子は、棋士の先生方に。

ルールからしっかり学びたい子は、日本将棋連盟塩尻支部の松本先生に教えていただきました。

時間いっぱい将棋を楽しんでいる姿に、普段の授業もしっかり受けている子たちということがよくわかりました。

終わりのあいさつ。

何人か手を挙げて、今日の感想を発表してくれました。

「私はこれまで、飛車と角の動きがあやふやでしたが、今日教えていただいてよくわかりました。将棋は面白いと思ったので、これからも続けていきたいです」

「ぼくは家で将棋をするけれど、おじいちゃんとおとうさんに勝てません。でも今日教えていただいた戦法で勝てると思いました。教えてくださってありがとうございます」

 

先生方に向かって、両手をひらひら!

先生方、とっても嬉しそうです。


校長先生とご歓談。

校長先生からは木曽楢川小学校の歴史と、この小学校がいかに地元の皆様から大事にされているか伺いました。

素敵な小学校でした。


おまけ

給食のときに、中座七段が「給食じゃんけん」に参戦されていたので動画にまとめてみました。

棋士はじゃんけんも最強でした!

(ファイナリストの中座七段ですが、次点の子にもろこしを譲ってましたよ、優しいですね)


(終)

作成・長野県将棋情報サイト